AIRCOOLED/RD

高回転は焼付きが怖いんだよね~

CDIの思い出!

今日は久々に、RDサーバイブのみんなの掲示板で、過去ログを見ながらCDI製作当時の事を振り返っていた。

旧車の宿命とも言える電装系劣化によるトラブルは、当然ながらRD(最終型)乗りも避けられない状況にある。
走っていると突然エンジンの調子が悪くなり、少し様子を見て停車していると、何事もなかったようにエンジンが始動出来る?
そんな点火したり、しなかったりと言った、CDI特有の症状がネット上で多く報告されていた。
当時CDIのトラブル解消方法と言えば、比較的同年代の他車から流用する方法が、よく行われていたように思う?

当時のRDサーバイブの掲示板には、あつしさんがCDIの不調と格闘した末、AC-CDI制作に至る経緯が記録されている。
当時の掲示板を見た人は、電気の知識も無い、全くの素人がCDIを作るという事に一寸した衝撃を受けたと思うし、最終型(CDI点火)に乗るRD乗りを始め、既にCDIが原因で点火系に不具合を抱えていた、多くの旧車乗りにとっても、一条の光として映ったのではなかったか?と思う!

イメージ 1

CDIの制作と言っても正確には、当時、田中さんが開設していた、CDIユニットの制作 と言うホームページで公開されていた、オートバイ用CDIの回路を参考にしたものだ!
こちらのホームページが開設されるまで、オートバイ用自作CDIのホームページは存在しておらす、画期的でした。
回路は進角機能を持たないシンプルな物で、エキサイターコイルを持つ固定進角の車両を対象としいます。(フラマグCDI点火の車両の事で、バッテリーが無くてもキックでエンジンが掛かります。)
よって、進角付きの車両には、適さない場合があります。
回路の再現性は非常に高く、ハンダ付けが出来れば誰でも作れてしまう大変素晴らしい物だった。
しかも性能も素晴らしいと来た!
なんといっても、これが数千円で完成してしまうのが最高なのだ!!
エンジンは問題ないのに、CDIが壊れたと言うだけで、大事にして来たバイクを諦めるなんて出来るはずがない!
だが現実は、メーカーからの部品供給が終わった為、諦めざるおえなかった!なんて人も多い。
そんな人は、こちらのサイトを訪れて見て欲しい!!バイクが復活出来ますよ…


当時の私はCDIを個人で制作している人をネットで数件確認していた。
4輪を対象としたDC-CDIの制作事例が多く、< 車好きのたまり場 >でTORYさんが考案された回路を元にした制作事例が多かった。
当時は、4輪用の制作事例で有るがゆえ、2輪車には適さないのでは?と単純に考えていた。
また、当時はその内容が非常に高度に思えた事もあり、自分がCDIを制作すると言うところまで、思いがいかなかったのもある!
そもそも、個人レベルでCDIを作るという事が、一般的な認識の中に無かったと思う。
私も含め、普通の人は、中古のCDIをせっせと購入するしか思いが至らなかったのである…


この時の私と言えば、セミトラの制作を終え、レギュレートレクチファイヤーを作っていた。
必要に迫られ、私も電子工作を行わざるをえなかったのである。
当時は、点火系に不具合を感じてセミトラを制作し、低速時の安定性を確保出来たものの
高回転では、相変わらず点火系の不具合は解消されていなかった。
当時はIGコイルに根本的な問題があるのは解っており、何か良い方法が無いかと何時も考えていた。

そんな中、みんなの掲示板で、あつしさんのCDI制作の報告は、同じく点火系に問題を抱えた者の思いを大きくして行ったと思う。

オレにもCDI作れるかもしれない…? 

なんて思わせてくれた事が大きかった!
人は興味を持つ事が出来れば行動に移す事が出来る。
一寸したきっかけがあるだけで、意外に前に進めたりするものだ!
何を隠そう私自身が、当時そのように思った内の一人なのである…(笑)

だが、角タンクはバッテリー点火であり、残念ながらAC-CDIを組み込む事は出来ない。

程なく掲示板では、あつしさん制作のAC-CDI完成が告げられた。
完成したCDIは、HT-Rocketと命名された。
なんと、命名したのは、あつしさんである(笑)
私が知る限り、CDIユニットの制作で、公開された回路を完成させたのは、あつしさんが第一号だったのではないか?と思う。
電気の知識が必要で、不可能と思われていたCDIの制作が誰にでも出来てしまう!!
そんな事が証明された瞬間でもある。
オートバイ用CDI、自作への道が、ここに提示されたのである!!(爆)

電子工作に目覚めた、あつしさんの勢いはその後も止まらなかった!
なんと!あつしさんは、DC-CDI制作への布石を既に打っていた!!
miyaharaさんが公開していた4輪用CDIのサイト自作CDI始末記を元に、回路の一部を2輪用に変更したDC-CDIを完成さてしまったのである。

その後も、実験君を公言するあつしさんの勢いは止まることはなかった!
最終兵器?AC-DC-CDIなる物を生み出して行く…
だが、最終兵器は、本当に最終兵器だった!?
パワーが強烈過ぎて、ジョニイ(あつしさんのRD)が終わってしまいそうだったのである!(爆)
AC-DC-CDIは封印された!
それでも、サーバイブのための実験君は止まらない!!
そんな、あつしさんなのでした…
Keep Two Smokin' Keep Two Stroke!! by RD SURVIVE.org


なにはともあれ、(笑)
私は、DC-CDIに注目した!
点火系を現在のバッテリー点火から、DC-CDIに置き換えることで、点火系に纏わる不具合を、一気に解決してしまおうと考えたのである。
なんといっても、2サイクルにはCDI点火は最も適した点火方法である。(カブリに強い)
実は、この時2IG-DC-CDIの構想は既に出来上がっていた。
当時のRDサーバイブ掲示板では、miyaharaさんの書き込みが頻繁にあった時期で、この機会を逃してはならん!と言う思いだった。
私は意を決し、掲示板でDC-CDI制作を宣言したのだった。

その後、みんなの掲示板では、CDIに関する電装ネタが披露され続けていく事になる
当時の掲示板でのやり取りは、電装に関する言葉が飛び交う一種異様な物があり、バイク系の掲示板とは思えない内容だったと思う…
掲示板に書き込んでいたのは、あつしさんとmiyaharaさん、そして私の3人だけ(笑)
まさに、掲示板独占状態になっていた…
私が途中から2IG-DC-CDIの制作で加わってから3か月程の間は、そんな状態が更に酷くなったように思う
1スレッドでの書き込みが長くなり過ぎて、非常に読みづらかった事が思い出されます…(笑)

イメージ 2
私はテスト用のDC-CDI回路を組み上げ、高圧の出力テストを行い出力が十分であることを確認した。
その後は、数度の改良を繰り返しながら、点火の耐久試験を毎日行った。
回転数毎の電圧や消費電力、連続点火の具合、発熱の状態を記録し、掲示板に今日の結果を報告する。
掲示板では、その日のテスト結果に基づきミーティングが始まるのである。
そんな事を毎日、miyaharaさんやあつしさんと続けるうち、私は、妙な一体感のような物を感じ始めていた。
一つの物を共同で作り上げているような…

イメージ 3
時にテストは深夜まで続き、体力的にもきつかった事が思い出される。
正直言えば、このような状況は早く終えたかったが、実装後の信頼性向上の為、納得行くまで頑張った。
なんといっても、miyaharaさんやあつしさんの応援のお陰でモチベーションを保てたのだと思う。
制作に先立ち、多くのアドバイスを頂いたmiyaharaさんの事は、今でも忘れることが出来ない。


掲示板では、そんな状態の電装ネタが、略毎日続いたのだ(爆)
相変わらず、掲示板での書込みは、何時もの3人のみ…
多分、他の人達は内容が解らなくて書き込みを躊躇していたと思うし
内容が解らなくて、面白くなかったかもしれない…
このころの私は、少し心苦しい物も感じ始めていたが、ここで辞める訳にはいかなかった!

イメージ 4
そして3ヶ月後、2IG-DC-CDIは完成する。

机上に於ける長期放電テストのかいもあり、実装後の不具合は無かった。
各回転毎での点火力に関する小改良を行ない、完全な完成とした。

イメージ 5
その後、夏期高温下に於ける不具合解消の為、PCファンの追加を行い、改良は現在も続く…

思えば、Tochinさんと知り合ったのも、こんな時期だった…

確か?Tochinさんもあつしさんに進められて電子工作を始めたと思ったが…
Tochinさんは凄い事になってる(笑)

現在、Tochinさん協力の元、2IG-DC-CDIにデジタル進角機能を追加するべく作業中である。