AIRCOOLED/RD

高回転は焼付きが怖いんだよね~

高効率レギュレート・レクチファイヤーの自作

以前にもRD(角タンク)入手当時の事は記事にしましたが、私が入手した角タンクには、レクチファイヤーは付いていたのですが、レギュレーターが初めから付いていませんでした。
角タンクまでは、レクチファイヤーとレギュレーターは別々になっています。
レギュレーターが無いと言う事は、通常電圧が回転数の上昇と供にドンドン上がってしまい、バッテリー液の消耗が多くなったり、電球切れ等の不都合が発生します。(そもそも角タンクの場合、レギュレーターが無い時点で発電不可能ですが・・・)
当然、これは問題な訳です・・・

角タンクの場合は、発電された交流電圧をレクチファイヤーで直流化した後、ジェネレーターで14.5±0.3V/2000rpmの定電圧に制御されているのが正常な状態です。

そこで、レストア当時、問題解決の為、私が取った方法です。
私は、角タンク乗りの先輩である、しんいちさんのマネをしてやってみました。
それは、現在の車両の多くが採用しているレギュレートレクチファイヤー(シャントタイプ)を流用すると言うものでした。
私は、RZのレギュレートレクチファイヤーの配線を、角タンク用に変更して使っていました。
↓これです!

イメージ 1

ですが!

結論から言うと、この方法はやめた方が良いです!

フィールドコイル(ローター)が逝かれます!!

後日しんいちさんもブログで、フィールドコイルが丸焦げになった事を記事にされています・・・

RZのレギュレートレクチファイヤーを装着したRDは、長距離もこなしており、この時点で約1年?程が経過していたと思いますが、これと言った問題もなく走行は出来ていました。
でも、私が、しんいちさんの記事を読んで不安になったのは言うまでもありません。
フィールドコイルの状態を確認してみる事にしました。
抵抗値を測ると・・・
角タンクの規定値では、5.5Ωある筈が、なんと3Ωしかありませんでした(涙
多分・・・断線?だと思われます。(訂正:断線ではありません。もし断線なら直ぐにバッテリー上がってます)

イメージ 2
駄目になったフィールドコイル

角タンク入手直後、フィールドコイルの抵抗値は測定していましたので、やはりRZのレギュレートレクチを使用した事が原因だったのでは?と思っています。

この様になってしまった原因ですが、以前記事でも書いた電圧の制御方法の違いが大きいと思われます。
角タンクまでのジェネレータは、バッテリーの電圧を監視しながら、フィールドコイル(電磁石)への給電をオン/オフする事で、14.5Vの定電圧を維持しています。
必要な分だけ発電をしているので効率の良い発電方法です。
発電機のタイプとしては、ジェネレーターと言うよりは、オルタネーターです。
構造的にも複雑なのとコストの面から見ても、当時はフラマグ点火に対して中型車以上の機種に採用されていた発電方法と言うイメージがあります。
それに対して、永久磁石を持つフライホイールマグネトータイプは、構造的にも簡単で、発電した後は、余った電圧をショートさせて熱に変換、消費する事で定電圧を維持させています。
制御方法としてはオルタネータータイプの方がスマートなイメージです!
バイクの場合は特に、コストやスペースの関係で簡易な方法が選択される事が多いですが、バランスを取るという意味では、正しい選択とも言えるのかも知れません。


つまり、RZ用のレギュレートレクチファイヤーでは、フィールドコイルに電流が常に流れ続けてしまうのに加え、エンジンの熱も加わる事で、フィールドコイルは常に高温状態にさらされていたと思われます。
その結果、黒焦げ、コイルの断線 等が発生したのではないでしょうか?

欠品していた中古の角タンク用レギュレーターを手に入れる事も考えられました。
でも、これから先の事も考えると・・・

この状況を解消する最善の策は?

角タンク用レギュレートレクチファイヤーを自作する事なのではないか?と思うに至ったのです。