AIRCOOLED/RD

高回転は焼付きが怖いんだよね~

当時、乗っていたRDですが・・・

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現在私が日々弄って楽しんでいるRDは、RDシリーズの中では角タンクと呼ばれているものですが
当時私が乗っていたのは歴代RDの中だと、最終型と呼ばれている79年製造の物で、角タンクの次に出たモデルでした。

直線的なデザインの硬派なイメージ?の角タンクに対し、流線型のタンクからサイドカバーへ続く流れるようなそのデザインは、当時発売されていたバイクの中では最も新しいイメージを放っていたように思います。
旧車となったRDシリーズの中では、現在最も人気のあるモデルになっているようです。

学生時代を通し、ツーリング、通学へとて乗り続けたRDですが、車の免許を取り、社会人となり、徐々に乗らなって行きました。
その後もRDを手放す事は無かったのですが、永い眠りに付くことになります。
乗らなくなってしまったRDですが、何時かまた、RDに乗りたいという気持だけは、何時でもあったように思います。

長い年月を経て十分オヤジになった頃の事です。
時遅くパソコン初心者となった私は、RD専門サイトである。RDサーバイブを発見します。
ホームページの掲示板やいろいろなRDを拝見していく内、私は当時RDでやり残した事を思い出したように
バイク生活へのリターンを決意して行くのでした。
今から5年前の事です。

私は長期不動となっていたRDをレストアする為に、部品取りのRDを購入する事にしました。
その時落札したのが、現在の角タンクです。
国内には無い、マリンブルーのストロボラインと
最終型の物とも違う、大八キャストホイールを備えた、欧州仕様のRDでした。
因みに、画像のイエローのRDは私の物ではなく、海外の画像を拝借しました。
多分?欧州仕様の最終型です。
欧州仕様の最終型は、角タンクなんですよ~(笑)

めでたく部品取りRDを手に入れる事が出来たのですが、後日私は、失敗している事に気付きました。
当時私がレストアしたかったのは、最終型です。
RDシリーズは、丸タンク、角タンク、最終型と外装の違い以外、一見同じに見えるのですが
実はあらゆる所に違いがあり、互換性が全くありません。

大きな違いは、点火系がポイントから最終型はCDIに変更されている事です。
つまり、角タンクまでは、バッテリーによるポイント点火で
最終型は、エキサイターコイルによる発電のCDI点火です。

イグニッションコイルも全モデル、互換性がありません。
点火方法の違いからCDIとバッテリー点火では、イグニッションコイルの特性が違います。
中でも角タンクは特殊で、高回転での点火を有利にするため
コイル1次側の抵抗値が、外部抵抗と半分ずつ受け持つ事で、低く設定されています。
外部抵抗が半分受け持つ事で1次側回路全体での発熱を少なく出来る為、抵抗値の上昇が少なく、コイル2次側電圧の減少を防ぐ事が出来ます。
この事は、高回転のドエルタイム減少時でも電流値を大きく取れる為、有利になります。
追記
当然ながら…RDのドエルタイムは固定です。
標準のポイントギャップで設定だと、カムプロフィールからドエルアングルは長くなる傾向です。
低速では過大傾向と思われます。高回転用?って事でしょうか??
追記終わり
クルマ用のスポーツコイル等でも、よく見られる手法です。
国内で程度の良い、角タンクのイグニッションコイルを手に入れる事は、至難の業だと思います。
流用出来そうな物も無く、中古で手に入れたイグニッションコイルの状態が、良い事を祈るしかありません…
此の点、丸タンクは、代替用のイグニッションコイルが社外品であれば手に入るようです。

電圧の制御系も全く違います。
当時の最終型は、今では主流となっている、一体となったレギュレートレクチファイヤーとなっており
RZ以降の物も、流用が可能と思われますが
角タンクまでの制御系はジェネレーターで発電された交流をレクチファイヤーで直流化した後
レギュレーターで電圧を制御するのですが、この制御方法が全く違うのです。
角タンクのレギュレーターは、ジェネレーターで発電されたバッテリーへの充電電圧を常に監視しながら
充電電圧である14.5±0.3Vを超えた瞬間、ローター(フィールドコイル)への給電を止め
ジェネレーターでの発電自体を停止させます。
角タンクまでのフライホイールに当たる、このローター(フィールドコイル)ですが…
仕組み的には電磁石なので、給電を止める事で発電を停止させる事が出来ます。
ブラシは、このフィールドコイルに給電する為にあります。
つまり、ローターへの給電を頻繁にON/OFFを繰り返す事で、電圧を制御しているわけです。

そんな事で、角タンクと最終型に、互換性が無い事に気付いた私は
RDと言う、泥沼に浸かって行く事になるのでした…   
(続く)



最終型、以降のレギュレートレクチファイヤーは、この様なものです↓
http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Circuit/2519/electrics/regulator.html

角タンクの電装に関しては、また触れてみたいと思います!