AIRCOOLED/RD

高回転は焼付きが怖いんだよね~

セミトランジスタの製作 その2 (点火系の仕組み)

ニュートロニック社が倒産したと思った私は、結果的にトランジスタ点火化計画を中止してしまいました。
前置きが無駄に長かったようです(爆)

私は過去、ネットをさ迷っている時に、いろいろな点火系回路の自作系ホームページを見ていました。
私自身、過去に趣味で電気回路を組んだ事はありましたが、その殆んどは簡単な物で、点火回路のような本格的な物は製作した事はありません。
当時は、これらのサイトを興味を持って見てはいましたが、自分で回路を組もうなんて思ってもいませんでした。
ですが、RDをレストアしていく中、必要に迫られて点火系回路の自作を始める事にしました。
そして、初めに手がけたのが今回のセミトランジスタの製作です。
因みに現在の角タンクは、点火系をDC-CDIにまで進化させる事が出来ました。
でも、まだまだやりたい事が沢山あって、終わりがありません…

話の続きの前に、点火系について少々解説を…

一般的に、点火方式は、バッテリー点火、CDI点火の2つに分かれると思います。
この内バッテリー点火については、ポイント点火、セミトランジスタ点火、フルトランジスタ点火、と言われているもの全てが、正式にはケタリング式点火の事を指していてコイルの自己誘導作用、逆起電力の作用を使った昇圧システムを使っていると言う点で皆同じ仲間です。
この起電力を発生させるきっかけとして、ポイント接点の開閉があります。
逆起電力は、コイルに流れる電流を急激に遮断させるほど、起電力が上昇する為
エンジンが低速で回転する時は、ポイントが閉じている時間が長いので、イグニッションコイルに流れる電流は十分ですが ポイントの開閉はゆっくり動く為、起電力の立上がりも弱く、点火が不安定になります。
高回転時はコイルに流れる電流が少なくなる為、やはり起電力が減少します。
このコイルに電流を流す事が出来る時間をドエルタイム、ドエルアングル等と言います。
近年のフルトランジスター点火の車両は、通電時間や点火時期をイグナイターが総合的に管理する事で、回転数の違いによる電流の不足を解消し、回転数ごとの最適な点火を可能にしています。

こんな解説じゃ~ぜんぜん解ら~ん(爆)

と、言う方は、こちらの解説をご覧下さい。
点火装置の基礎:http://www.soaring.co.jp/rwstuff/070403.htm
ポイント、セミトラ、フルトラ、CDIhttp://www.soaring.co.jp/rwstuff/070407.htm
私が点火系を初めとする、回路の自作を始めるきっかけになった、光安さんのホームページです。
電流の流れを油圧に例えて解り安く、光安さんが解説してくれています。
私が製作したセミトラはこちらの回路を参考にしました。
こちらの解説も解りやすい?です。
点火装置の原理:http://www.mg-lotus.com/IG-theory.htm
電気の基礎知識:http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Circuit/2519/electrics/basic.html
このような解説は、ネットにはいくらでもあります。
旧車乗りなら、理解して置いた方が良いと思います!

セミトラは、ポイント接点の開閉をトランジスターなどの半導体に置換えた物です。
回転数に関係なく、ポイントが開いた時の信号をトランジスターが感知、瞬間的に電流を遮断する事が出来るので、特に低回転時の安定性が飛躍的にアップするのが良く実感できます。
フルトラは更に、点火信号をポイント接点の開閉から電子ピックアップに置き変える事で機械的な部分を完全に廃し、メンテナンスフリーを達成しています。
セミトラは、点火タイミングの接点としてポイントが残っているので、フル・トランジスタ、ではなく、セミトランジスタなんです。
よって、接点の消耗による点火時期の調整作業が必要な所はそのままですが、自作したセミトラの調子が悪くなった時、ポイント式に直ぐ戻せる所はメリット?かも知れません。

次回は、製作に入ります。
(続く)